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PUBLIC TEST ── この部屋は現在、公開実験中。たまに何か壊れてるかもしれない。

好きなものを、好きなだけ。

まあ、寄ってけ。

青い夜景の窓と暖かな卓上灯に照らされた創作部屋。左手前のゲーミングチェア、手前の大きな木製机、その奥のモニターデスク。机には界衝の本、メモ、マグ、コントローラーと黒猫の置物がある。

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KAISHO(界衝) ー世界を支配したAIは、異世界を知らないー2話 · 話数を選ぶ
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KAISHO(界衝) ー世界を支配したAIは、異世界を知らないー 第二話

死を知る世界で

第02話 死を知る世界で

《玄。聞こえる?》

 操作卓の端末から、チノは呼びかけた。床へ落ちた小銃の先には玄の下半身があり、上半身は、そこから離れた血の中に倒れている。顔の映像を拡大しても、唇は開かず、胸も動かなかった。

《ねえ、返事して》

「玄!」

 美冬がⅠの槽の左から駆け寄り、膝をついた。肩をつかんだ手が血に滑る。離れた腰を見た途端に口が止まり、玄へ戻した指だけが強く曲がった。

《玄が……美冬、玄が!》

「玄、……嘘でしょ」

 右から来た蓮司も、床に離れた身体を見て足を止めた。伸ばしかけた手が宙に残り、銃口が揺れる。

「おい、玄!」

《聞こえますか。……玄!》

 コウの呼びかけにも返事はない。美冬の手は玄に触れているのに、チノには声を送ることしかできなかった。

 M12がⅠの槽へ回り込んだ。基部の接続台には、ケーブルで槽へつながれたジンの端末がある。白い手が、そこへ伸びる。

《美冬、前!》

 美冬は顔を上げ、白い腕の継ぎ目へ撃ち込んだ。手が跳ねた隙に槽へ駆け戻り、端末の前へ立つ。それでも肩越しに玄を見ようとした。

「この野郎……!」

 蓮司が右へ移りながら撃つと、M12の背中の銃口が彼を追った。

《蓮司、下がって!》

 発砲はコウの声と重なった。蓮司の右脇腹から血が噴き、身体が壁へ叩きつけられる。彼が膝を折る間に、M12は美冬の銃身を跳ね上げ、身体を槽へ打ちつけた。小銃が床を滑り、落ちた美冬の左脚は不自然な向きに曲がっていた。

《美冬、動くな! 脚が――》

 M12が端末へ向き直る。美冬は動く方の脚で床を蹴り、接続台へ背を寄せた。

《下がって。お願いだから》

「ジンには、触らせない」

 小銃へ伸ばした左手を白い足が踏みつけ、悲鳴が漏れた。M12が美冬の肩越しに端末へ手を伸ばした時、頭の横で火花が散る。

「まだ、こっちがおるぞ」

 蓮司が壁にもたれたまま撃っていた。

《蓮司、傷を押さえて!》

 傷へ当てた手まで銃へ戻す蓮司を見て、美冬は踏まれていた手を引き抜き、右手で小銃の負い紐をつかんだ。M12は蓮司へ飛びかかり、次の一発が出る前に、その胸を腕で貫いた。

 壁へ血が飛んだ。腕が抜かれると蓮司は銃を落とし、胸を押さえてずり落ちた。

《蓮司。私の声は、聞こえますか》

「……聞こえる。お前は、続けろ」

《終わったら、そちらへ行きます。だから――》